◉僕の子供の頃に放送されていた特撮ヒーロー番組と言えば「仮面ライダー」と「ウルトラマン」。
僕はヒーローよりも敵役の方がデザイン的に好みだった様で、毎回新しく登場する怪人や怪獣達が楽しみで、夢中になって見ていたと記憶しています。
好きだったのは「仮面ライダー」シリーズで、1号、2号、V3の頃でした。
この三人のライダーは物語的に割と色濃く繋がっています。敵となる悪の組織はショッカー→ゲルショッカー→デストロンと変遷して行きますが、首領が同じ方なんですね。首領は動物や昆虫などと人間を掛け合わせた改造人間を使って世界征服を企みます。この改造人間の見た目が気持ち悪くて、子ども心にザクっと刺さりましたね。“蜘蛛男”に“サソリ男”など、人間サイズだからなのかウルトラマンの怪獣よりも実在感があってそれは怖かったのを覚えています。
首領は仮面ライダー1号と2号に中々勝てない「ショッカー」を見限ってパワーアップした組織「ゲルショッカー」を作ります。怪人もパワーアップして“イソギンジャガー”や“クラゲウルフ”など人間と合成する動物類が二種類に増えました。が、結局ゲルショッカーもWライダーに壊滅に追い込まれてしまいました。
そこで首領は次なる強力な組織「デストロン」を立ち上げます。今度の怪人はなんと、動物と機械の合成改造人間!“カメバズーカ”と“ハサミジャガー”が最初の登場したときは、確か仮面ライダー1号2号が歯が立たない程強かったと思います。カメとバズーカと人間の合成怪人で、武器が入っていて確かに強いだろうと思うのですが…、“テレビバエ”などはハエの怪人の目がテレビモニターですからデザイン的には初期の怪人の気持ち悪さがすっかり無くなって、ちょっとひょうきんな感じさえ漂って来ます。今風に言うと陽キャな感じですかね。違うか。
さて、今回の作品のモチーフは“ウツボ”です。海のギャングと異名を取る凶悪な魚ですが今回はその肉食のギザギザの歯をファスナーで表現しています。デストロン風にネーミングすれば差し詰め「怪人ウツボチャック」と言うところでしょうか。陽キャだけど実力がある怪ケースなのです。
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